--
--/--
*--*
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

『月夜の賭け事』【土九】【未完発掘した】

2010
03/23
*Tue*
以前書いてた土九が発掘されましたーー。結局書かないままで更新しなかったやつだ。
アンソロ参加してたときとかボツネタ出しまくったので、埋もれてる書きかけまだ沢山あります。多分探せばもっと出てくる。本当なんであんなに毎日土九書いてたんですかね私!!!幸せすぐる。
このネタも書きながらすごく楽しくてニヤニヤしながらケータイのメモフォルダで書いてた記憶があるので、未完成の文章ですが投下します。ああやべぇやっぱ本当に土九好きだ。
この頃書いてたもの読み返して思ったのがね、やっぱ土九って、煌く刃と刃がぶつかり合ってギラギラ火花を散らしてるような、そんな激しさと危うさと美しさがあるなぁぁと本当思ってました。
本来なら絶対恋に落ちるはずなんかなかった二人が、何かの弾みでぶつかり合っちゃったんですよ。味方どころか圧倒的に敵同士に近いような二人が、ぶつかりあった瞬間に相手を傷つけるんじゃなくてふっと相手の境界を越えて魂の深い部分に触れ合っちゃったようなね?
うん。何語ってるんだろう。


サイトお片付けはもう少し時間がかかりそうです。お待ちくださいなーー。
こんなふうに未完のもの見つけたら整頓がてらこっそり投下しますね!思い出しニヤニヤ。


そうそう一言言わせてもらってもいいですか。

BLEACHハリウッドで実写映画化とか何事だ。
え、4月1日にはまだ早いよ??




超私信。
手ブロにメッセありがとうございましたっっっ!!!心臓止まって死ぬかと思った私。うおおおなんて色気のある殿ぉぉぉぉぉ(もだえ)
土九短編『月夜の賭け事』
********************************************************


<1>



「土方君、賭けをしよう」


欠けた月が、紅い暗闇に居座り、静寂を貪って不敵に微笑む。
君のような男に、屈辱を捧げるにはいかにもお似合いな夜だろう。


「僕は、僕がどれほど『男』として格が上か、君に見せ付けてやろう。君が一瞬でも敗北感を感じたその時が、君の負けだ」


君に女だと見抜かれたことが、僕は何よりも屈辱だ。


「へぇ、じゃあ俺が、てめーが俺より男らしいと認めなければ俺の勝ちか?」
「そのときは引き分けだ。僕が君を認めたことにはならないだろう」


僕を女と呼ぶのなら。そうしてみるがいい。できることなら。


「次の満月までに、『女』の僕を君に惚れさせることができたら君の勝ちだ。僕は君を認めてやろう」


自惚れた男なんか嫌いだ。吐き気がするほどに。


「上等だ。女の分際で二度とそんな嘗めたこと言えねぇようにさせてやる」
「ああさせてみろ。君がそんなことを言えるのも今のうちだけだ」


闇に隠れた新月が、憎悪を映して夜の闇を一層深く醸す。


「見てろよ、今にそんな高慢な口きけないようにしてやるからな」



<2>




ことの発端は、二週間前にさかのぼる。
土方がとある店で酒を飲んでいるところに、たまたま遭遇した。
一体どういう話の流れかは知らないが、なぜか話題は、僕のことのようだった。

「大体あいつは、男ってもんをなめてんだよ」

吐き捨てるような口調が気になってしばらく聞き耳を立てていれば、聞くに堪えないようなことを平然と並べていた。

自分のことを男だとか、女と結婚するだとか、口先でいくら言ってもできるわけないだろ。
そんな馬鹿げたことをいう女に限って、内心では男に甘えようとしてるんだ。
女ってのは一人じゃ生きられない生き物だから、男が助けてやらないと本当にどうしようもない。

およそそんな意味のことをぐだぐだとこぼしていたのを聞いた。
どれだけ女を見下げた考えだ。
心底腹が立って、出て行って奴の席の卓をひっくり返した。
結果店内で乱闘騒ぎになって追い出された。

「どんだけ強がっても、女は男より格下なんだよ!いつまでもガキみてぇにつっぱねて刀ばっか振り回して遊んでんじゃねぇ!」

切れた唇に血を滲ませながら、土方は苦々しげに言い放っていた。
だから僕は言った。

「じゃあ君が言う『男』というものが、どれほど女よりも格が上というのか、君自身で証明してみせろ」と。



<2>

「女ってのは、男がいないと生きていけない生き物だろ」

なんというふざけたせりふだ。
思い上がりも甚だしい。

女って、そんなに弱い生き物か。
憎くてたまらない。


苛立ちがつのって、ふと、自分の刀に手をかけた。
一人で鍛錬するときの調子で、柄を握ってするりと鞘から刀身を引き抜く。
光を弾いて煌く、美しい、刃。

こうして慣れてしまえば、武器を持つことも、戦うことも、簡単なことだ。
夜には月。
空には陽。
刀と鞘。
この世に存在するものの単位は、基本は一つ。
命は一つ。魂もただ一つ。自分は自分でしかない。
人というものも所詮は、個。
ただ一人で存在する生き物だ。他と相容れることはできない。
それなのに、どうして、一人では生きられないという言葉が出てくるのだろう。
この世界に存在するものの単位は、基本は一つ。

明白なことなのに。
一体どうして。一体何に。

魅かれあう?



「僕は男が嫌いだよ・・・・・・」


一人、声にしてつぶやいてみる。
そうだ。男が憎い。
彼が平気で女を「格下だ」なんぞとほざいた、男が憎い。
なぜか?
そうだ、男が、女とは違う生き物だからだ。

違う生き物?

そうだ。そんなこと今更当然のことだ。生まれたばかりの子供でも知っている。
男と女に限ったことではない。自分というものが他人になることができないように、人はみんなそれぞれ、違う生き物だ。

男とは、違う生き物だ。

たとえば、暴力的で。
図体がでかくて、普段何も考えてないくせに無駄に力ばかり強くて。
獣のように自分の欲望に忠実で。自分勝手でがむしゃらで。
見栄と自尊心ばかりをかざして威張っている。まったく信じられないほど野蛮だ。

男という生き物にとって、女とはどういう生き物だ?
その真逆にあたるのか?

悶々と、彼のことを一つずつ思い出してみる。

「女ってのは、男が護ってやらないとダメな生き物なんだよ」

野蛮な男とは違っていて、闘うことが苦手な生き物だから。
いつだったか、そんなことを言っていた。

大きな手と、力強い腕と、堂々とした背中。鋭い眼。
普段何も考えていなさそうなくせに、何か危険が迫ったときには、信じられないほど頭が切れる。
戦う理由が増えれば増えるほど、無鉄砲に自らを犠牲にすることを厭わない。

女は男に護ってもらわないと生きていけないだって?
そんなもの、思い上がりも甚だしい。
本当は、逆だろう?
男って、何か護るものがないと生きていけない生き物だろう。
君を見ているとそう思えてくるよ。

本当に、馬鹿な生き物だ。


「男なんか、嫌いだよ・・・・・・・」


もう一度、つぶやいた。
どうしてだろう。胸が痛くてたまらない。


「賭けの結論は出たか?」


まるで不意打ちのような言葉だった。
顔をあげるとそこには、土方が立っていた。


僕が、男が嫌いだと話したそのときから、彼は毎日こうして人目を避けて僕に会いに来ていた。


「どうして、僕なんかにかまうんだよ・・・・・・!」


自分より弱い者を決して見逃さない、彼の真っ直ぐな性分が。
僕は憎くてたまらない。


<3>




「君なんか・・・嫌いだ・・・・・・
 男なんか、僕は嫌いだ・・・・・・」

「悪かったな」


喉の奥に留まっている熱い感情を流そうとするかのように、
僕にそっと優しく差し伸べられてくる手があった


「お前が嫌いになれるような男じゃなくて、悪かったな」


何かが心の中で崩れ落ちた。
胸の中にせきとめていたものが一気にあふれ出す。

思いがけない優しさに溶かされて


「く・・・・・ああ」


引き結んだままでいられなかった唇から、漏れてきたのは、彼を罵る罵声でもなく、自分を護るための虚勢でもなく
言葉にすらならない、震える嗚咽。
自分の声とは思えない、女々しい、呻き。


泣きたくない
泣いたら負けだ

なのに、すでに零れだして止まらない、これは何だろう

悔しい
悔しくてたまらない


胸の中が、熱くて、熱くて、倒れてしまいそうなほどに


「俺の、勝ちだな」


僕の負けだ。


目の前に居るこの男を、僕はいつのまにか、もうどうしようもなく、好きになってしまっていた。
ごまかしきれない事実を、僕は、認めるしかなかった。
その証拠に、僕は涙を止めることができない。あふれ出して、自分に嘘をつくこともできない。


君が好きだ。


誰かを好きになることがこんなに苦しいと知っていたのなら、恋なんか、したくなかった。
女としての感情なんか、僕の中に目覚めさせることはなく、ずっと隠していたかった。

どうして僕は、女として生まれてきてしまったのだろう。
もし僕が男だったのなら、こんなことにはならなかった。
君を憎んでいられたのに。


「強くなんか、ならなくていい」


欠けていた月は、今は丸く満ちて、夜空に白く微笑んでいた。



**************************************************************

あんまり軸とか考えずに書きたい言葉を思いつくまま書いてつなげたらこうなりました。
「土方君賭けをしよう」「僕を惚れさせたら君の勝ちだ」なぜかこの台詞を思いついて無性に九ちゃんに言わせたかった。賭けってなんだよ!

スポンサーサイト

COMMENT

Comment Form


秘密にする
 


TRACKBACK

TrackBack List



09
1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
11
12
13
14
15
16
17
18
19
20
21
22
23
24
25
26
27
28
29
30

プロフィール

峰かざえ

  • Author:峰かざえ
  • WJ漫画のノーマルCPが大好きな人のブログ。
    現在、銀魂・BLEACH・バクマン・べるぜバブ・トリコ。
    他にVOCALOIDとか大好きです。

 


 


 


最近のトラックバック

 


 


 


ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

 


フリーエリア

 


ブログ内検索

 


 


 


Copyright © Rollin' Blue All Rights Reserved.
テンプレート配布者: サリイ  ・・・  素材: HELIUM  ・・・ 
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。